Dogs

ペットと渡航(輸出手続き)

Moi!
今回は犬と一緒にフィンランドへ渡航するための手続きについてのお話です。

いきなりですが、ペットと渡航するための条件、一つじゃないんですね。
日本から出るための条件とその国に入るための条件どちらもクリアする必要があります。
同じとは限らないんですね。
くどく書くとこんな感じです。

・日本を出国するための条件(輸出検疫/日本の動物検疫)
・フィンランドへ入国するための条件(輸入検疫/フィンランドの動物検疫)

両方に対して適切な手続きをしなければならないんですね。
知らなかったー。
そんな無知のkozumomが、わんこたちと渡航するために得た情報などをまとめます。
こちらもおすすめ
ペットと飛行機に乗るペットもマイレージたまります もあわせてご覧ください。

わんこ・フィンランド入国のための準備

kozumomは、まずフィンランド大使館(東京)とフィンランドのペット輸入に関する管轄のHPを確認。大使館HPは、フィンランド食品局を確認するように記載があるのみでした。
フィンランド大使館HPより FAQ
フィンランドのペットの輸入管轄はフィンランド食品局になります。
フィンランド食品局(犬、猫、フェレット)

  • フィンランドへの輸入条件
    ・狂犬病ワクチン接種前の識別タグ付け(マイクロチップの装着)
    ・狂犬病予防接種
    ・発送国での21日間の待機期間
    ・フィンランドに到着する1〜5日前のエキノコックス駆虫処理(犬のみ)
    ・非営利運動のための獣医EU健康証明書※
    ・所有者の宣言※
    ・公式の獣医によって承認された予防接種証明書
    ・動物が到着した最初のEU加盟国の国境での検査

HPの情報だけでは不安だったので、問い合わせのメールを送りました。
返信があるか不安でしたが、数日後に申請様式(上の※は様式)と必要な条件について返信がありました。
その後もフィンランド食品局へ数回問い合わせをしましたが、数日内に返信がありました。
わからないことは聞くが1番ですね。

ちなみに、どんなことを確認したかというと、

①申請時、フィンランドの住所が未定の場合、日本の住所で良いか。
 →(回答)ダメです。フィンランドに入国してから滞在する住所である必要がある。
      未定の場合は、滞在するホテルの住所を記入すること。
      携帯番号は同じでOK。

②エキノコックス駆虫処理の薬の内容について確認(これはかかりつけ医からの確認)。
 →駆虫薬治療には、プラジカンテルまたはエプシプランテルが含まれている必要がある。

フィンランドへ入国後、犬の登録は必要か。
 →輸入犬の登録は不要。 (えー、ちょっと寂しいと思いました。)

日本を出国するための準備

(動物検疫所への申請)
日本から出国のための手続きは動物検疫所で行います。
https://www.maff.go.jp/aqs/animal/aq12-1.html

  • 申請に必要な情報
    ・申請者の住所、氏名
    ・犬の情報(名前、生年月日、品種、毛色)
    ・マイクロチップ情報
    ・各種証明書原本(マイプロチップ装着証明書(はがき)、狂犬病予防接種証明書、狂犬病の抗体検査結果証明書)
    ・その他証明を希望する場合、ワクチン接種証明書など。

動物検疫所のHPには、「事前(出国7日前まで*)に動物検疫所にご連絡いただき、輸出検査申請書を提出するか、NACCS(動物検疫関連業務)にて申請してください。」とありますが、ペット同伴を決めたら(搭乗便が未定でもOKでした)、早めに動物検疫所へ問い合わせをお勧めします。

というのも、kozumomはフィンランド食品局の様式で理解ができない箇所がありましたが、フィンランド食品局へ質問しても回答が英語だと理解できる自信がなかったので、動物検疫所へ問い合わせました。すると、
「日本へ再入国する場合、日本への再入国に必要な処置を完備されて出国されることをお勧めします。完備されなくとも出国はできますが、海外で日本への入国の処置を行う場合、少なくとも半年以上の準備期間が生じます。」
と想像していなかったアドバイスもいただき、それまで軽くしか目を通していませんでしたが、日本に輸入(帰国)するためのマニュアルも見ながら準備を進めることになったからです。
指定地域以外から日本に犬・猫を輸入するための手引書
(フィンランドは指定地域以外)

早い人は出国2ヶ月前から提出される方もいらっしゃること、搭乗日は仮入力でも可能ということで、私も揃っている書類を元に入力し始めました。

kozumomは「帰国後は1年先だし、とりあえずフィンランドに住んでから〜」なんて考えていましたが、そんなのんびりしている暇はありませんでした。同時に帰国時を考えて手続きを進める必要があったんですね。スムーズに申請準備を進めるつもりでしたが、結果的に出発の約1ヶ月前にようやく準備が整ったというヒヤヒヤものでした。
とにかく、渡航先の条件確認と同時に動物検疫所へ問い合わせをお勧めします。
もちろん、飛行機の手配もお忘れなく!とにかく全てにおいて早めの問い合わせが良いです。(こちらは改めて別の日に。)

わんこの渡航手続きまとめ

事前準備など 情報収集はお早めに!
・渡航先の入国条件、出国条件を確認。
・マイクロチップ装着。
 (狂犬病予防注射・狂犬病抗体価検査の際に、マイクロチップの識別番号確認が必要な    
     ため、何よりも先に装着が必要です。)
・狂犬病予防注射2回以上受ける(2回目は1回目から30日以上有効免疫内)。
・採血、狂犬病の抗体検査(血清検査)。
     詳細は、検査施設「一般財団法人生物科学安全研究所をご確認ください。
・動物検疫所への連絡、予約

申請書類 手元にある証明書は紛失しないように。
・輸出検査申請書(NACCSで申請した場合は申請番号を控えておく)
・狂犬病抗体価検査の検査結果証明書
・マイクロチップ装着証明書
・2回分の狂犬病予防接種証明書原本
・その他渡航先の国が指定する予防注射、処置の証明書原本 など

備忘録的な留意点としては、

・全ての処理、予防接種はマイクロチップ装着後のみ有効。(マイクロチップの埋め込み前に狂犬病予防接種を接種している場合(条件付き受け入れ)があります。我が家は4月に狂犬病予防接種をしていたので、狂犬病抗体検査1回型)で申請準備を進めました。マイクロチップ装着など、わんこの負担を考えるともう少し早めに同行を決めて準備すべきと反省。)

・狂犬病抗体検査の検体を送ってから検査結果が出るまでには、2,3週間以上かかることもあるようです。料金は前払い、1検体当たり、13,000円(消費税等含む)でした。

・出発空港の動物検疫所に事前の書類内容を送付し、メールで確認することが奨励されています。(私は全てメールにて確認していただきました。証明書類はPDFにして添付。予防接種の会社名やロット番号など、かかりつけ医院に問い合わせる必要があるものは、早めに問い合わせておくと良いです。)

・出国予定の空港に動物検疫所があるか確認。搭乗便のスケジュールと合わせて早めに動物検疫所に連絡、受付日時の予約をすることをお勧めします。
→ 動物検疫助所在地一覧
(我が家は当初の予定から出発空港を変更しましたが、きちんと次の検疫所への問い合わせ履歴など引き継いでくださっていたようです。)

・もしものために、空港に近いペットホテルも要チェック。(我が家はフライト時間が早朝だったので、検疫を出発前日の午後にしました。)

・かかりつけ医のサインが必要な箇所があります。電子申請でも該当する箇所は予めかかりつけ医にサインをもらい、検疫当日忘れないように持参します。

・エキノコックス駆虫処理は時差を考慮して実施をします。

いよいよ検疫当日
動物検疫所で輸出検査を受けます。
指定時間に必要書類を持って動物検疫所へ。入館手続きをしてドキドキ待っていると、検査官2人がロビーまで迎えにきてくださり、検査室へ移動。
申請内容の確認、マイクロチップの確認などを行いました。
全ての確認が終わると飼い主の宣言書へ署名。
所要時間としては15分程度だったように思います。
検疫後に英語の輸出検疫証明書とそのコピー、証明書の原本を受け取ります。(これらは帰国するまで大切に保管しなければなりません。)

当日のわんこのご飯、水分補給については、かかりつけのお医者さんと相談し、わんこの体力などからアドバイスをいただくようにしましょう。

搭乗手続きで預けた後は気が気でなかったですが、約11時間後、無事にヘルシンキ空港でわんこたちに対面することができました。
ヘルシンキ空港での検疫、飛行機搭乗手続き、クレートの準備などはまた改めてお話しします。

早朝の散歩。貸切状態。フィンランドの道は広いぞ。

渡航申請もそうでしたが、まだまだ電子辞書、Google翻訳のお力を借りっぱなしのKozumomです。たくさんの方のお力添えで我が家のアイドルわんこたちと入国できて本当に幸せです。
   ・ ・ ・
5月になりましたが、フィンランドではまだまだチューリップの蕾が見えません。
早く咲かないかなと思う今日この頃。
先日、よしこちゃんが4歳の誕生日を迎えました。
相変わらず、すれ違う犬に強がるよしこちゃん、それを冷めた目で見るさぶろーさん。

次はどんな出会いがあるでしょうか。

それでは皆さん、Moi moi!

投稿者

大学教員である夫のサバティカル(在外研究)に帯同する妻です。 南国沖縄生まれのアラフォー。高校生の子ども二人、愛犬2匹とともにフィンランドへ! 1年間という短い滞在期間を思いっきり楽しむことをモットーに過ごしました。2022年4月に帰国後、のんびりと思い出を交えながら更新中。